2012年04月03日

被災地の瓦礫処理


120403.jpg
(徳島新聞)

についての話の記事です。

この講演の方向性がどんな話だったのかはわかりませんが、先日
徳島の首長のおひとりとお話しする機会がありました。

膨大な瓦礫に含まれる炭素を空中に放出する。
有害な物質を処理して、例えば焼却して気体と液体にして地域に
ばらまくよりも。

瓦礫がある地域で、その瓦礫を有益な資源と化すること、リサイクル
すること、有害なものは可能な限りにクリーンに処理すること。

位牌や思いの残るものは選別する。

そのための施設建設、瓦礫処理方法の研究者の召集、いろいろな需要
が起きるだけではなく、まずは地元の皆さんに、働き口を創出できる。
時間がかかっても、地元の人たちが仕事をすることでうるおう・・。

瓦礫を全国に運び出すその運搬費用、
日本中で発生するであろう様々な摩擦。

何がどの程度危なくて、状況は今こうで、という情報そのものが信用
できない状態で、瓦礫を国を挙げて力をあわせて処理していく、という
ことが本当に最前のみちなのかどうか。

復興計画にはかならず産業を付随させる。とか、A状態が壊滅したから
A状態に戻すという単純なことではなく、なにか創造的なことを一緒に
やる方向に考えたい。という意味で、上記の首長の話はなるほどと思い
ました。

フクシマの皆さんどうですか?瓦礫一つのコトだけ抜き出しては語れ
ないのだろうと思いますが。

(トクシマ 内野)

フクシマの阿部さんからのコメント



posted by ft at 20:46| Comment(4) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
南三陸町や石巻で
何度も見た瓦礫の山。
最初は震災2ヶ月後の5月に、
それから2カ月おきぐらいに足を運んだけれど、
ほとんどその風景は変わらなかった。

この国はいったい何をやっているんだ、声が出ました。

瓦礫を見るたびにこみ上げる悔しさと絶望感に駆られる住民の涙は
私の比ではないと思いました。

同じ夏には、黒焦げになった石巻の瓦礫も
海際にまさに巨大な防波堤が目の前に立ちはだかるように
高く積み上げられ、
この場所で生き抜くことの試練と無神経さを要求してきます。

そして陸前高田の松が京都の大文字焼きで使われなかった問題は、
フクシマの頭上を飛び交う不思議な話に
呆れながらも、
われわれは本当にここに住んでいて良いのだろうかと思わせました。

こんなところにいて息をしてほんとにあかんのならはっきり言ってほしい。

人間の帰属意識はそれぞれの場面において変わります。
高校野球がいい例です。
自分の出身県のチームを応援し、
負けたら同じ地方、
さらには日本を東西に分けてまで
自分のエリアを広げて応援する。

この災害もおなじように
日本全体の問題と捉えられるかどうか。
それが、
今後この国が変われるかどうかを探る指標になると思います。
Posted by フクシマ  阿部直人 at 2012年04月03日 22:54
ちゃんとしたデータ、しっかりした予想。

こうだからこうする、という明確なものがないところで議論は始まらないですね。

ちゃんと言って欲しい。ですね。

阿部さん、ここに、もっとそういうことかいてくださったらと思います。辺見さんにも、他のフクシマの方々にも。

Posted by uch at 2012年04月03日 23:43
 内野さん、ご無沙汰しています。

三春の三瓶です。皆様の精力的な活動の様子は我々にとっても力になります。
この度は応急仮設モデル住宅を完成させたと聞きました。おめでとうございます。
備えあれば憂いなしです。今回の経験から如何に平時の備えが重要であるかを身にしみて感じておるところです。

さて私も先週の土曜日に、1年後の被災地海岸線(福島県新地町〜南相馬立ち入り限界地)をこの目で確認しようと、行ってきました。昨年のあの地獄絵の光景はなくなりましたが、ところどころに、エアーズロックのような巨大な瓦礫の山が点在しており、殆どが処理されずに置かれ
ていることが確認できました。
そして南相馬に着いたころには夜になってしまいましたが、国道6号線から東側は不気味な暗さで、とても報道されているような復興が始まったとは思えません。
今ほど無力な日本国、そしてあの東電の報道、日本に人道的とか正義はあるのかという気持ちでいっぱいです。
我々建築家の力で何ができるのか・・・、正念場はまだまだ続いております。
何かを言おう、書こうとするとすぐ愚痴っぽくなるのは年のせいでしょうか?
皆さん共にがんばりましょう!
Posted by 三瓶一壽 at 2012年04月06日 09:56
瓦礫の話題が出るたびに不思議なのは、誰もアスベストの話をしないこと。
瓦礫の山の映像を見ると、分別なんてとても無理だと誰でも感じていると思います。

情緒的なハードルはあるにせよ、放射能汚染の件も含め、現地でコンクリートで固める方法が現実的な気がしてならないのですが…。

実際にどういう方法で瓦礫の処理が進んでいるのか、詳しいことはわかりませんが、通常のアスベスト除去の際に必要となる、飛散防止のための完全養生などという話は聞こえてきません。
現場で作業にあたっている方々は、充分な装備で作業されているんでしょうか。
Posted by cube at 2012年04月06日 18:03
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